今月のはみんぐ。
テーマは「梅雨」。
ですが、裏テーマがあります。
それが「音に耳を傾ける」。
人の声、車の音、雑音など、音は日常の中にあふれてますが、
「聞く」「耳に入る」ことはあっても、「耳を傾ける」ってのは、なかなかしないもんで。
なので今回は、梅雨の季節にちなんで、雨音、水の音、きれいな音に耳を傾けてみました。
こんな楽器たちを使ってみましたよ。
レインスティックという楽器で、素材はサボテン、本場はペルー。
60度で傾けると、雨音のような音色を奏でます。
60度・・・ なかなか難しい。
こちらはストルモック。
くるくるとまわすと、すごーく繊細な、水の音色を奏でてくれます。
「めっちゃ癒される~!」と、まさかの職員さんたちに大人気。
音色の魅力が伝わるって、とっても嬉しい♪
職員さんが楽しんでくれると、その雰囲気はご利用者のみなさんにも伝わるし、
さらに嬉しい♪
こちらは、HAPIドラム。
いくつか前のブログでご紹介したかなと。
音の聞こえ方、感じ方は人それぞれ。
レインスティックの音が雨音に聞こえなければいけない、とか、
ストルモックの音は水の音に聞こえてほしい、とか、
そんなのは全然なくて。
ただただ、
心地いい音を耳にしてほしい。
そんな音に包まれる心地よさを、体験してほしいな~と。
すぐに「わ、なんやこの音。水か?」と話される方もいれば、
目を閉じて、じーっと耳を傾けてくださる方もいらっしゃって反応はさまざま。
ちゃんと届いてるんだな~と、実感します。
そんな中、レインスティックの音色を、じっと聞きいておられたSさん。
聞き終えた後、こう言われました。
「むかし、海行った」
と。
Sさんには波音に聞こえたようで。
控えめで、決して言葉数の多い方ではないのですが、柔らかい表情で、そう話してくださいました。
詳しいことはわかりません。
だれと行ったの?どこの海?
根堀り葉堀り、聞きたいところでしたが、
大事なのは、あれこれ聞きだすことじゃなくて、
その方の心に、幸せな思い出が蘇ったこと。
あ~そうか。
「音に耳を傾ける」時間は、「思い出に心を傾ける」時間なんだな。
これぞ音楽療法の神髄。
「にぎやかに」「楽しく」だけが、はみんぐじゃない。
裏テーマ大成功だっ♪